火曜日, 1月 17, 2006

ウルティマオンラインと及川奈央

EA、MMORPG「ウルティマオンライン」及川奈央さんとゲーム内でデートする特別企画を実施

エレクトロニック・アーツ(EA)株式会社は、現在運営中のWindows用MMORPG「ウルティマオンライン(UO)」において、特別企画「恋愛の達人 及川奈央がうなずく理想のデートコースを企画せよ!」の参加者の募集を開始した。応募締切は1月19日12時まで。実施日は1月23日18時から22時の予定(元記事)。

MMORPGの元祖ともいえるウルティマオンライン(通称:UO)。なんだかわけのわからない企画を実施ですよ・・・。

小生がUOを始めたのは日本サーバーが出来て、YAMATO大戦が終わったちょっとあとくらいなので、今から7~8年前の事です。当時はネットの環境もISDN64Kでテレホーダイの時間のみ使い放題というのが個人使用では一般的で、そんな通信状況にも関わらず同時に何千人もの人間がファンタジーの世界で共存できるUOは衝撃的でした。はじめてゲームの舞台であるブリタニアの大地に降り立ち、誰か見知らぬ人が操る他のプレイヤーの姿を見たときは「あぁこれが本当に求めていた世界だ」と身震いするほどでしたしね。

ウルティマシリーズはパソコンゲームの黎明期からあるシリーズで、どちらかというと古典的なファンタジー感で統一された世界です。アメリカのゲームであるにも関わらず、中性ヨーロッパの匂いがするというか、作者であるロードブリティッシュ(正式名;リチャードギャリオット)のイングランド好きが反映されているというか、そんな感じ。一方でこのシリーズは常に革新的な挑戦を続けてきて、勧善懲悪ではなく、宗教観や道徳観、人間としての意義を問う哲学的なテーマを扱ったウルティマ4や、すべてのものに重量があり、あらゆる使い方のできるようになったウルティマ6(スプーンを投げて敵を攻撃できたりしましたよ)などなど。そのシリーズの究極の姿として作られたのがウルティマオンラインだったのですよ。

初期UOはウルティマの世界観を色濃く残していて、「なんでも出来る世界」でした。他のプレイヤーを殺す事も、人を騙して詐欺を働く事も、正義を貫いて生き抜く事も、あくまでもプレイヤーの選択次第。だからこそドキドキワクワクしながら毎日何時間もこのゲームに費やしてたんですよねぇ・・・。

そんな「もうひとつの世界」であったUOが崩れ始めたのが2001年くらいから。他のネットゲームが増えた事で、ハードなUOの世界では新規ユーザーが掴めないと考えたメーカーが、度重なるルール変更やわけのわからないアイテムの増加など、まさに改悪を続け、あまつさえこの世界の創造者であるロードブリティッシュを半ば追放するような形でやめさせて・・・。

その頃から古参のプレイヤーはUOを引退するか、つかずはなれず本当にたまにログインするかという感じになっていき、熱のあった「世界」が急激に単なる「ゲーム」になっていき、それでもやめられない人間と新規参入者だけの過疎化した状況になっていたわけですが・・・。

そんな中での今回のこの企画。これを見たときにものすごく複雑な気持ちになりました。小生も本当に熱をあげたUOが本当に終わったんだなというだけでなく、今はもう行く事のない遠くの田舎の家がなくなったような、なんだかさびしい気持ちになりましたね。まぁそんな感じです。

0 件のコメント: