水曜日, 6月 22, 2005

ネット検閲と鎖国

中国政府とマイクロソフトがおこなった投稿制限や検閲について非難の声があがっています。

MSN中国では「台湾独立」、「ダライ・ラマ」、「人権」、「自由」、「民主主義」などの言葉が具体的にブロックされているようですが、お国の事情があるので仕方ない気もしますが。。。一方で技術的に協力しているのがマイクロソフトだけに、漠然とした不安を覚えるのも確かです。いまや世界中の家庭にあるパソコンのほとんどがマイクロソフトのOSをのせているわけであり、その開発企業が政治的な理由で言論統制に加担するというのは、管理社会を描いたジョージオーウェルの小説「1984」の示していた世界に向けてつきすすんでいるようで。。。

中国では「万里のファイアーウォール」という国の認めないサイトにはつながせない為の仕組みや「ビッグママ」と呼ばれる有監視を行っていたりとネットの鎖国対策に積極的です。70年代のヒッピー文化を根本思想に持っているインターネットが、ようやく便利なものとして世界中に広まったところで国や企業による統制が行われるようになるというのは悲しい事です。

ユーロ統合やベルリンの壁崩壊で少しづつ世界の壁が取り払われてきた20世紀後半。その努力も空しく、今度はインターネットの世界に20世紀初頭のように国の間の壁が築かれようとしていると感じるのは考え過ぎなのでしょうか。

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